井上 登紀子
研究テーマ
- 内戦後スリランカにおけるムスリム国内避難民についての研究
研究内容
1983年から2009年にかけてのスリランカ内戦は、多数派であるシンハラ人政府とタミル武装勢力の構図で語られることが多いが、タミル人に次ぐ2番目のマイノリティであるムスリムの状況については取り上げられることが少ない。本研究の対象とする北部州からのムスリム国内避難民は、1990年にタミル武装勢力LTTEにより故郷を追放され、多くが長期にわたり避難先での生活を強いられており様々な問題を抱えている。
研究を通して、日本のスリランカ研究であまり取り上げられてこなかったスリランカのムスリムの状況について整理するとともに、そこで暮らす人々の視点から現代スリランカにおける文化・社会・民族アイデンティティをめぐる問題について考察を行いたい。
スリランカ・ムスリム発祥の地といわれるケチマラモスク ラマダンのイフタール