河野 奈津美
研究テーマ
- 現代マレーシアにおける資本主義とイスラーム経済のもつれあい―イスラーム型保険を事例に―
研究内容
- 私はマレーシアのムスリムたちが、タカーフル(
イスラーム型保険)を活用しながら、 いかに不確実性に対応しているのかを明らかにしたいと考えます。 タカーフルとは、端的に言えば「 イスラームの教義に則った相互扶助の仕組み」で、 私たちが一般的に思い浮かべる生命保険や損害保険といった商品に 近いですが、ムスリム(イスラーム教徒) が利用できるように工夫が凝らされています。 - 世界的にムスリム人口が増加する中、
ムスリムと日本との接点も今後ますます増えていくことが予想されます。人生における不確実性を計算可能な領域に落とし込む場面、 つまりは保険/ タカーフル商品の生成と選択に表れるムスリムたちの人生観を人類 学的に研究することで、 日本ではまだ不十分なイスラームへの理解に貢献したいと思います 。
写真①:高層ビルとローカル食堂が並ぶクアラルンプールの様子
- 写真②:クアラルンプールの街中にあるタカーフルの広告