教員プロフィール
専門分野(ディシプリン)
地域研究、民族音楽学、音楽人類学
研究テーマ
北インド古典音楽、タブラー、リズム理論、即興音楽、音楽の伝承
研究内容
北インドの古典音楽であるヒンドゥスターニー音楽を、理論と実践の両側面から研究してきました。理論に関しては、主に前近代のペルシャ語音楽書を資料とし、ヒンドゥスターニー音楽のリズム理論であるターラが形成される過程を、ペルシャと在来インドの文化融合の歴史として研究してきました。実践に関しては、インド人のグルに師事し、打楽器であるタブラーやジョーリーの奏法を習得することで、この音楽のもつ即興性や表現手法の特徴を研究しています。
My main research relates with Hindustani music, the classical music of North India, from both theoretical and practical aspects. For theory, I have studied the process of formation of the rhythmic theory of Hindustani music, the tala, as a history of cultural fusion between Persian and native Indian cultures, and the history of its transformation, mainly using Persian music books of the pre-modern period as sources. In terms of practice, I have been engaged with the characteristics of improvisation and expressive techniques of this music by learning how to play the tabla and jori percussion instruments under the tutelage of an Indian guru.
所属学会
日本南アジア学会
業績
論文
井上春緒、「18 世紀の北インドとペルシャ音楽の文化融合:『タラーナ・イエ・スルール』にみるリズム理論」、『リズム研究』(18)、日本リズム学会、2019年10月、5-20頁。
井上春緒、「タブラーの習得過程における記譜法の意義」、『関西楽理研究』(35)、関西楽理研究会、2018年11月、77-92頁。
井上春緒、「北インドの音楽をもとに」、『音楽の授業づくりジャーナル 』(5)、新しい音楽教育を考える会、2021年6月、39-40頁。
INOUE Haruo, ”North Indian Traditional Music’s Influence on the Works of Two Experimental Musicians” 『第11回次世代グローバルワークショップ論文集』、京都大学アジア研究教育ユニット、2019年5月、82-90頁。
井上春緒、「アメリカの実験音楽とインド音楽の出会い」、『JASMIMジャーナル』(2)、日本音楽即興学会、2018年3月、3-11頁。
INOUE Haruo, “A Comparative Study of Persian and Indian Rhythm Theory: Based on the Tarāna-yi Surūr — an 18th Century Kashmīrī Manuscript”、『イスラーム世界研究』、京都大学イスラーム地域研究センター(16)、2023年3月、21-31頁。
その他
その他