ともに来たれ、スーフィズム研究の道へ

思想・実践連続体としてのイスラーム社会


理念の規制力・対応力
思想・実践連続体 ←これを研究する
社会動態


 ここで、「思想・実践連続体」と名づけたのは、理念の規制力・対応力と社会動態が出会って、いわゆる「現実」というものが現前化する場としての社会です。そこでは人々の思想的営為が社会実践と一体化して、生活世界が展開します。

 このモデルは、どのような社会にも適用できるかもしれません。しかし、イスラーム社会というものは、イスラームという理念の規制力・対応力が強いことで知られており、それゆえに他の属性をさしおいて、「イスラーム社会」と呼ばれたりするのですから、とりあえずイスラーム社会を描くモデルとしましょう。

 さて、社会学や政治学などは、この三層の中の「社会動態」を分析するためのディシプリンです。理念体系を(その複雑さを含めて)分析するのは何でしょうか。イスラーム社会に関する限り、それこそが「イスラーム学」の使命です。

 このような理由で、イスラーム学を必須のディシプリンとして地域研究を行うのです。

イスラーム世界の三層的理解

理念=統一性 (ベクトルは統一性から多様性へ)
「統一性と多様性」の相補的複合体としてのイスラーム世界
地域動態=多様性 (ベクトルは多様性から統一性へ)


 以上が納得いただけたならば、いよいよスーフィズム研究です。  
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